京都庭園研修1日目 / 志水
この度、造園連さんの企画で1泊2日の京都庭園研修会に参加させていただきました。2回に分けて、特に印象に残った場面を紹介します。
1日目は修学院離宮と桂離宮に行きました。


修学院離宮は、後水尾上皇の指示で作られた山荘庭園です。山の上から見る光景は思わず息を呑むほどキレイでしたし、歩いていてもそこかしこに美と日本の心を感じます。

立派な棚田があるのですが、稲以外の農作物も育てているようです。当時のままなのかは分かりませんが、何だかこの生活感にとても心を掴まれました。

上離宮にある「隣雲亭」(りんうんてい)の軒下の土間です。1個、2個、3個と石をランダムに並べる技法で作られており通称ひふみ石というそうです。とてもかわいいです。よく見ると規則性があり、バランスも絶妙です。

これは庭園の入り口の門(?)のアップ写真です。かいおれ釘という現代建築では使われない釘で、講師の方に教えていただいてなかったら素通りしていたところでした。細やかな美です。
あげればキリがないくらいですが、ここで一旦終わり、美味しいステーキ定食をいただき、午後から桂離宮に行きました。

生きたハチクを使った桂垣が有名なのですがこれは写真が撮れず、、、バスを降りてしばらく歩くと、一際目につくのがこの垣根でした。穂垣といって、竹の竹穂を横に編み、縦横の割竹で押さえた垣根です。とんでもなく時間と労力がかかるそうです。写真では分かりづらいですが、竹穂の節が市松模様のようにところどころ揃っています。

中に入った瞬間、視線は足元に釘付け、桂離宮の名物(!?)あられこぼしです。細かいことは後で振り返るにして、もう感動としか言えません。




造園の検定資料集などに載っている、真行草の延段をこの目で一度に見れました。また、可愛らしい変わった形の灯篭も多く、飽きることがありませんでした。


桂離宮は、どこを撮っても絵になる、石使いが格別だと、素人ながら思いました。基本、飛石の上を歩いて回るのですが、石の芯から石の芯までの距離が揃っており、見た目だけでなく歩きやすさも計算されているようです。
庭に関わっている方、詳しい方と巡ると本当に楽しく世界が広がります。2日目も、目をかっぴらいて、何でも取り入れるだけ取り入れる意気込みで楽しんで勉強したいと思います。